先月末に講演したカンボジアセミナーで話せなかった事をあとがき、、という前振りだけに終わってしまった前回ブログを受けて、次(つまり今回ブログ)はその「話せなかった『原因』」とやらを書こうと思っていた。
が、そこから数日経った今、なんとも興味深い別件が。。。。
このパターン、その『原因』とやらを書かないままネタが自然消滅する流れになる気配も漂うが、まあそうなったらそれはそれで、その程度の話だったということでご容赦頂きたく。
所詮、徒然なブログである。<(_ _;)>
10月に入った途端、筆者的にはすっかり「大好きな出張先」という位置づけになって久しい我らが日本で、図ったかのように一気に吹き出してきた「値上げ系」ニュース。
10月に入って今日まで、日経新聞の記事だけからコピペで抜き出しただけでも、そうそうたるラインナップである(以下、いくつかの記事の抜き出しコピペ)。
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スターバックスコーヒージャパンは(10月)1日、「ラテ」など12の飲料をそれぞれ10円程度値上げする。
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「餃子の王将」を展開する王将フードサービスは8日、同日からギョーザの主要食材と麺用の小麦粉を国産にしたと発表した。
7月に中国で起きた期限切れ鶏肉使用問題などで、食の安全に対する消費者の関心が高まっていることに対応した。
同社は10月から、ギョーザを税抜き価格で20円値上げしており、国産化で食の安全面を強化して、価値も引き上げていく戦略だ。
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中国発の「食の安全、大丈夫なの?」系のニュースは、古くは毒入り餃子から今日まで遡っても枚挙に暇がないはずだ。
それが、いよいよ「食の安全を強化」して「価値(値段じゃなくてw)を引き上げて行く」戦略を採ったのが、なぜかこの円安旋風吹き荒れる今のタイミングだったのか、偶然の符号であろうとは言えとても不思議だ。
日本を代表する外食大手が、「円高」の間は「食の安全」に目をつぶっていた、、なんて事は当然ないと思うので、ただタイミングが重なっただけに違いないと思うが。
とまあ細かい言い訳 諸事情あろう理由はさておき、日本の「(家賃と人件費は高いけど)実は消費の値段はアジア水準」(≒デフレ)を気合いで維持しながら、日本庶民の生活を本当の意味で下支えしていた「縁の下の力持ち」達が、一斉に「もうムリ」と縁の下から離脱し始めた。 (高級品のスタバは除くw)
かなり広範囲かつ業界横断的なデフレ系代表企業達の「横並び」白旗アナウンス。
以下、同じく今月の日経記事の抜粋コピペだが;
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円相場が6年1カ月ぶりに一時1ドル=110円台をつけた1日夜、首相官邸で開かれた経済財政諮問会議は「円安は日本経済にプラスかマイナスか」に議論が及んだ。
「円安でも輸出が動いていない」。
いよいよ流石に「あれ・・?」と感じざるを得なくなって来た政治家系と、なんとか取り繕おうとする(ように見える、私見)官僚系のやりとり模様が、なんともコミカルで面白い。
政治家系的には「あれれ?? こうなるはずではなかったんじゃなかったっけ??・・」という戸惑いを隠せなくなってきた状況ではないだろうか。
一方、官僚系的にも「あれ、ちょっとまだ早いだろ・・?」という想定外なデフレ企業群の息切れではないだろうか。 円安 + 株高で消費税の次のアップ決定までは景気回復イメージを演出したかった、、はずだ。(全て筆者私見)
「円安が全てを解決する」という幻想が、大手メディアからも「それは幻想です、たぶん」と公言され始めたのは、実はつい最近の事(ここ数ヶ月前、たぶん)。
で、この2014年10月を境に、幻想ではないかという「想像」ではなく、「給料が上がらないのに、身近な生活必需品が値上げされてきた」という「事実」が突きつけられ始めた。
2014年10月は、何か大きくフェーズが変わった転機な気がする。
今までは「給料を上げなければ」我慢できていたが、もう「給料を払う(維持する)」だけのためでも値上げしないとムリ、、というのは超訳に過ぎるだろうか。
この辺の話、実は本ブログで、今年(2014年)の1月に3回に分けて徒然と書いている。
確か本ブログとしては初めての「次に続く」、という形で、なんと3話に及んでしまった大作(w)だ。 しかもカンボジアとあまり関係ないネタで。。。ww
(3話目のみURL → 「話が違う大事な話(3))
今読み返して見ると、まさに汗顔の至りとしか言いようがない文章だが(今もたいして進化していないがw)、今回は間を空けてのその続編(4)と考え、半年前にその恥ずかしい文章で書かせて頂いた(1)〜(3)の内容を以下ざっくりまとめると;
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①円安になったら、きっといい事が起こる
完全に偶然だし、事業はまだまだ道半ばにも来てないけれど、何やら気持ち良く寝られそうな今日である。 Good night ♩
【追記(10月9日)】
本ブログをアップした後、10月8日の日経新聞朝刊をふと眺めてみたら、総合1面に以下2つの記事が仲良く並んで載っていて驚いた(以下抜粋コピペ)。
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が、そこから数日経った今、なんとも興味深い別件が。。。。
このパターン、その『原因』とやらを書かないままネタが自然消滅する流れになる気配も漂うが、まあそうなったらそれはそれで、その程度の話だったということでご容赦頂きたく。
所詮、徒然なブログである。<(_ _;)>
10月に入った途端、筆者的にはすっかり「大好きな出張先」という位置づけになって久しい我らが日本で、図ったかのように一気に吹き出してきた「値上げ系」ニュース。
10月に入って今日まで、日経新聞の記事だけからコピペで抜き出しただけでも、そうそうたるラインナップである(以下、いくつかの記事の抜き出しコピペ)。
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スターバックスコーヒージャパンは(10月)1日、「ラテ」など12の飲料をそれぞれ10円程度値上げする。
「餃子の王将」を展開する王将フードサービスも人件費や豚肉・鶏肉価格の上昇を受け、ギョーザなど大半のメニューを5~86円引き上げる。
国内航空3位のスカイマークは、経営の悪化に伴って26日から大部分の路線で運賃を上げる。
三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険は自動車保険料を平均1.9%、東京海上日動火災保険は0.9%引き上げる。
UCC上島珈琲社長の上島昌佐郎(43)はコーヒー生豆の調達価格の報告を受けながら悩んでいた。・・「企業努力の範囲を超える水準だ」。11月1日から家庭用レギュラーコーヒー全品の25%値上げを決断した。
即席麺は各社が2015年1月の値上げを表明した。
UCC上島珈琲社長の上島昌佐郎(43)はコーヒー生豆の調達価格の報告を受けながら悩んでいた。・・「企業努力の範囲を超える水準だ」。11月1日から家庭用レギュラーコーヒー全品の25%値上げを決断した。
即席麺は各社が2015年1月の値上げを表明した。
7年ぶりの値上げを打ち出した日清食品は「春からタイミングを計っていた」(幹部)。消費増税の直後は避け、輸送費などの上昇に耐えてきたが、限界がきた。
ジーンズ2990円、Tシャツ990円。
「ユニクロ」では円安が進み始めた8月から、商品の値札に「0」が増えてきた。従来は2848円、943円だった。今年の秋冬の新商品から、本体価格を約5%上げている。
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国内航空3位については当社固有の別問題にも大きく起因してそうだが(w)、そこ以外の所では関連する面白い記事もあった。
ジーンズ2990円、Tシャツ990円。
「ユニクロ」では円安が進み始めた8月から、商品の値札に「0」が増えてきた。従来は2848円、943円だった。今年の秋冬の新商品から、本体価格を約5%上げている。
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国内航空3位については当社固有の別問題にも大きく起因してそうだが(w)、そこ以外の所では関連する面白い記事もあった。
産経新聞に載った以下の記事では、値上げの理由としてなぜか「食の安全」を前面に押し出していた。
「餃子の王将」を展開する王将フードサービスは8日、同日からギョーザの主要食材と麺用の小麦粉を国産にしたと発表した。
7月に中国で起きた期限切れ鶏肉使用問題などで、食の安全に対する消費者の関心が高まっていることに対応した。
同社は10月から、ギョーザを税抜き価格で20円値上げしており、国産化で食の安全面を強化して、価値も引き上げていく戦略だ。
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中国発の「食の安全、大丈夫なの?」系のニュースは、古くは毒入り餃子から今日まで遡っても枚挙に暇がないはずだ。
それが、いよいよ「食の安全を強化」して「価値(値段じゃなくてw)を引き上げて行く」戦略を採ったのが、なぜかこの円安旋風吹き荒れる今のタイミングだったのか、偶然の符号であろうとは言えとても不思議だ。
日本を代表する外食大手が、「円高」の間は「食の安全」に目をつぶっていた、、なんて事は当然ないと思うので、ただタイミングが重なっただけに違いないと思うが。
かなり広範囲かつ業界横断的なデフレ系代表企業達の「横並び」白旗アナウンス。
事前に示し合わせ等がないとすれば驚くべき「阿吽の呼吸」である。
一方、政治の世界も「揺らぎ始めた」感満々のリリースが目立ち始めた。以下、同じく今月の日経記事の抜粋コピペだが;
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円相場が6年1カ月ぶりに一時1ドル=110円台をつけた1日夜、首相官邸で開かれた経済財政諮問会議は「円安は日本経済にプラスかマイナスか」に議論が及んだ。
「円安でも輸出が動いていない」。
いらだちもにじむ官房長官の菅義偉(65)の発言に、普段の諮問会議では無口な日銀総裁の黒田東彦(69)が応じた。
「大企業製造業の収益状況は日銀短観でも良くなっている」
「大企業製造業の収益状況は日銀短観でも良くなっている」
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いよいよ流石に「あれ・・?」と感じざるを得なくなって来た政治家系と、なんとか取り繕おうとする(ように見える、私見)官僚系のやりとり模様が、なんともコミカルで面白い。
政治家系的には「あれれ?? こうなるはずではなかったんじゃなかったっけ??・・」という戸惑いを隠せなくなってきた状況ではないだろうか。
一方、官僚系的にも「あれ、ちょっとまだ早いだろ・・?」という想定外なデフレ企業群の息切れではないだろうか。 円安 + 株高で消費税の次のアップ決定までは景気回復イメージを演出したかった、、はずだ。(全て筆者私見)
「円安が全てを解決する」という幻想が、大手メディアからも「それは幻想です、たぶん」と公言され始めたのは、実はつい最近の事(ここ数ヶ月前、たぶん)。
で、この2014年10月を境に、幻想ではないかという「想像」ではなく、「給料が上がらないのに、身近な生活必需品が値上げされてきた」という「事実」が突きつけられ始めた。
2014年10月は、何か大きくフェーズが変わった転機な気がする。
先述の日経記事(コピペには入れなかったが)にあったユニクロ社長の談が、筆者的にはかなり象徴的だ(ものすごく的を射ている)。
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ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正(65)は「円安などによる収益低下を我慢してきたが、値上げしないと給料を払えない」と話す。
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今までは「給料を上げなければ」我慢できていたが、もう「給料を払う(維持する)」だけのためでも値上げしないとムリ、、というのは超訳に過ぎるだろうか。
この辺の話、実は本ブログで、今年(2014年)の1月に3回に分けて徒然と書いている。
確か本ブログとしては初めての「次に続く」、という形で、なんと3話に及んでしまった大作(w)だ。 しかもカンボジアとあまり関係ないネタで。。。ww
(3話目のみURL → 「話が違う大事な話(3))
今読み返して見ると、まさに汗顔の至りとしか言いようがない文章だが(今もたいして進化していないがw)、今回は間を空けてのその続編(4)と考え、半年前にその恥ずかしい文章で書かせて頂いた(1)〜(3)の内容を以下ざっくりまとめると;
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①円安になったら、きっといい事が起こる
②円安になったら、たぶん困った事も起こる
それぞれのどういう事が起こるかというと;
①輸出が増える → 企業が儲かる → 給料があがる → しかも日本で生産した方が更に儲かる → 雇用も増える → おまけに(企業業績が良くなるから)株価もあがる
②海外から買うものが高くなる → ガソリンや食材など生活必需品の値段があがる
①は皆が大声で合唱してきたが、②は小声過ぎてあまり聞こえて来なかった。
①と②は同時に起こるかも知れないが、①>②になるんだろうから、きっと皆が幸せになれる、、という風にしか周りからは聞こえない。
でも、もしかしたら
① は、ただの希望(実際に起こるかどうか分からない)なんじゃないか?
② は、本当の定理(実際に起こるはずの事)なんじゃないか?
(②の所で、円安以外の要素として、カンボジアにも見られる諸価格上昇に触れた)
もし①が起こらず②だけが起こってしまっても、みんな商売頑張って乗り切りましょう。
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という話を書いた(つもり)なのが2014年1月。
それぞれのどういう事が起こるかというと;
①輸出が増える → 企業が儲かる → 給料があがる → しかも日本で生産した方が更に儲かる → 雇用も増える → おまけに(企業業績が良くなるから)株価もあがる
②海外から買うものが高くなる → ガソリンや食材など生活必需品の値段があがる
①は皆が大声で合唱してきたが、②は小声過ぎてあまり聞こえて来なかった。
①と②は同時に起こるかも知れないが、①>②になるんだろうから、きっと皆が幸せになれる、、という風にしか周りからは聞こえない。
でも、もしかしたら
① は、ただの希望(実際に起こるかどうか分からない)なんじゃないか?
② は、本当の定理(実際に起こるはずの事)なんじゃないか?
(②の所で、円安以外の要素として、カンボジアにも見られる諸価格上昇に触れた)
もし①が起こらず②だけが起こってしまっても、みんな商売頑張って乗り切りましょう。
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という話を書いた(つもり)なのが2014年1月。
で、2014年10月、とうとう現実に
「①が起こらないまま、②だけが起こり始めた」事が公になってきた。
いま、各大手新聞の記事が伝え始めているのは、顕在化し始めたその不都合な事実の断片達だ。
給料は上がらなくても、物価が上がらない(or 下がる)状況であれば、実質的な所得は変わらない(or 上がっている)。
失われたウン十年と言われながらも、日本人が(平均的には)あまり貧困に喘いでいるように見えなかったのは、決して見間違いではない。
「①が起こらないまま、②だけが起こり始めた」事が公になってきた。
いま、各大手新聞の記事が伝え始めているのは、顕在化し始めたその不都合な事実の断片達だ。
給料は上がらなくても、物価が上がらない(or 下がる)状況であれば、実質的な所得は変わらない(or 上がっている)。
失われたウン十年と言われながらも、日本人が(平均的には)あまり貧困に喘いでいるように見えなかったのは、決して見間違いではない。
・・・これ以上クドく長く書くのも何なので、ふと思いついて、弊社がカンボジアで事業をスタートした2008年9月から今日(2014年10月8日)までの円/米ドルレートのチャートを、ネットで検索して拾ってみた。
赤線で||と入れたあたりが、弊社が円ベースで資金調達を(何度か)させて頂いたタイミングである。 当然、カンボジアでの事業なので調達の都度ほぼ全てドル転させて頂いている。 |
日銀の黒田東彦総裁は7日の金融政策決定会合後の記者会見で、1ドル=110円に迫る円安は「景気にむしろプラスだ」と強調した。
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景気の現状については「所得と支出の前向きな循環を維持している」と指摘し、回復のもたつきは一時的との見通しを改めて示した。
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ルー米財務長官は7日、ワシントン市内で講演し「強いドルは米国にとってよいことだ」と述べた。
日銀総裁が「円安(=ドル高)はプラス」と言い、米財務長官も「ドル高(=円安)はよいこと」と言っている。 しかも同日、10月7日。 この日の日経総合1面はかなり象徴的なページな気がするので、備忘的に追記しておきます。
日本のこの空気の中で、ドアップ写真付きでここまで言い切れる日銀総裁の 某省益に対する 揺るがぬ 執念 信念にはある意味感服。
アメリカが明確にドル高政策を打ち出したのは、歴史的に過去2回。
どちらも、大きな資金環流によってアメリカの財政が劇的に改善している。。でどこかの国が犠牲になったりしている(確か)。
たいして持っていない円資産だが、どうしようかそろそろ本気で考えようかな。
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