5月も後半に差し掛かっているにもかかわらず暑さがむしろ激化しているような気もするカンボジア首都プノンペン。
教科書的には、カンボジアは雨期と乾期に分かれていて、11月後半〜4月後半までの乾期のうち後半3ヶ月(2、3、4月)が暑季とも呼ばれる暑い乾期期間であり、3月〜4月が最も暑い季節、、ということになっている。
で、5月にもなれば雨期の到来を告げるスコール的な雨がザッと降り始め、雨が上がった後は少し涼しくなりますよ、、というような説明をよくさせて頂いていた。
この気候周期が昨年くらいからちょっと崩れて来ている気がする。 4月が終わり5月に入って更に暑さに拍車がかかる、というような。
というわけで、筆者が「5月には涼しくなりますよ」と訳知り顔でお伝えしてしまった方々にはこの場を借りて陳謝いたします。。暑くてすみません。
一方、5月は日本ではとても過ごしやすい季節。 それを目指してというわけではなく、5月半ばのカンボジアの大型連休(シハモニ国王誕生祭)の機能停止期間を利用して1週間ほど日本出張に行ってきたのだが、滞在中にかなり新鮮で強烈なインパクトを受けた事があった。
カンボジアネタとは直接関係ないが、備忘録的に本稿にアップさせて頂こうと思います。
「中国人による『爆買い』」「インバウンド活況」などとネット記事ではよく見かけていた来日外国人の台頭inジャパンだが、今回それをまざまざと体感させて頂いた。
そろそろカンボジアでも着られる夏の装いが出並び始める頃、ということで向かったユニクロ銀座店。 混雑を回避するつもりで、以前の記憶ではガラ空きな時間帯だったはずの平日(金曜だった)夕方16:30くらいに店舗に行ってみると、
とてもではないが並ぶ気になれず、何も買わずに撤収したが、御客ばかりか店内で「いらっしゃいませー」と声を上げている店員さんもほぼ外国人。 日本人店員はレジの内側で見られた程度。 いやここまでとは、、と衝撃を受ける。
で、諸々所用あり一泊で向かった信州某所。
「長野新幹線」が「北陸(長野経由)新幹線」と名を変えて初めて乗る形になったが、金沢まで延長した新しい線路に乗っかる事なく長野手前で下車。
途中立ち寄った軽井沢あたりで、心地よい涼しさのあまり林道を散策。この辺りはやや隔離感・退廃感を隠し切れない無人別荘散在地帯で、暗くなったらけっこうコワいが明るいうちは静かな散歩道、、というイメージがあった。
が、そこにも、明らかに散歩中というより物色中という空気で歩き回る彼の国の人々が。。
他にも、滞在中にお会いした方々の言によれば、お台場の商業施設あたりもほぼ完全に「日本人 > 外国人観光客(中国・台湾・韓国が多いらしい)」となっていて、施設内には大きな「Duty Free Shop」があるらしい、など、どうやら日本は各所随所で「インバウンド勢の猛威」を体感できる(せざるを得ない)状況になっているようだ。
カンボジアに戻る際に使った中国東方航空(上海経由 プノンペン行き、筆者が愛用して久しいフライト)の成田チェックインカウンターには、大量の「爆買い」土産を運んで本土にお帰りになる方々の列が。
かなり多く目についたのは「炊飯器」。 機内にハコごと持ち来られている方もいらっしゃった。 美味しくご飯が炊ける和製炊飯器の大人気の程がうかがい知れる。
中国東方航空は、成田発中国行きの便だけ(のはず)、エコノミーの一元客であっても「1人23Kg荷物を2つまで預け入れ」可能だ。 中国人「爆買い」シフトとしか考えられない(筆者邪推)。
・・・とまあ、日本に押し寄せる「インバウンドの猛威」を体感させて頂いた貴重な経験であったわけだが、いろいろと納得・感心をもって考えさせられる事が多々あった。
まずやはり、日本は諸々が安い。 というかコスパの良さが際立っている。
とある中級クラスの居酒屋に入って改めてメニューを眺めてみると、例えばグラスワインが450円前後、小皿のおつまみが350円〜500円前後、と、まあ日本的には普通の価格帯であったわけだが、現状の円ドル為替レート(約120円/ドル)で換算してみると、軒並み3〜4米ドル代。
カンボジア(首都プノンペン)のみならず、おそらく隣国タイやベトナムでも、和食という括りで見るとかなりお得感満載の価格水準であるはずだ。
しかも味や品質、店員のキビキビ感、きっちりしたサービス対応を考えると(英語対応のみ難ありかもしれないが)、アジア諸国から来られる外国人観光客から見ると極めてお得なアメイジング・ジャパン体験なんではないだろうか。
で、更に(というか一番)感心したのは、この「インバウンドの猛威」を見事に余す事飲み込んでいる日本の有力物販・サービス業の「インバウンド対応力」のスゴさ。
ユニクロの外国人店員対応のみならず、信州のホテルあたりでもしっかり中国人スタッフ(ややたどたどしいが日本語も話せる)を用意し、完全に外国人訪問客シフトで体制を組んでいる。
免税店化など諸ルールの活用も含め、購買力的に草食化している感満々の日本人をよそに肉食系インバウンド外国人達の購買意欲を見事なまでにマネタイズしている。
つまり、「インバウンド(来日外国人)が爆買い in ジャパン」しているというより、日本のイケてる事業者達が「インバウンドに爆売り in ジャパン」しているのだ。 やるなジャパン。
円安の是非は多くの識者・賢者皆様が百家争鳴しておられ、筆者の愚考など入り込む余地は全くないが、だいたい教科書的には以下と言われる(と思う)。
「円安になると日本を支える輸出型企業はハッピー vs 海外からモノを輸入して国内販売している国内向け企業はアンハッピー」
が、上記の議論にこの「インバウンド購買力」は要素として組み込まれているのだろうか。
「円安になると、外国人がたくさん日本にインバウンドしてきてたくさんモノ・サービスを買ってくれます」という要素はあまり聞いた事がない気がする(筆者が薄学なだけかも知れない)。
確かに円安になると、海外から輸入する原材料等が高くなって、販売価格を値上げしないと国内向け企業はツラい。
が、インバウンド勢の購買力inジャパンも円安のおかげで引き上がるわけだから、彼等はその値上げを十二分に飲み込んでしまうのでは?
となると、円安は
①日本を支える輸出企業:ハッピー
②インバウンドに爆売りできる国内向け企業:ハッピー
③インバウンドを取り込めない国内向け企業:アンハッピー
という受け止められ方をするのかもしれない。
今まで、②と③はともに「円安アンハッピー」派と思われていたが、②の方はむしろ「円安ハッピー」派に転じられる可能性がある。
②、③ともに国内向け企業だが、エクセレントカンパニーがどちらに多いかというと、おそらくは②の方に違いない。
もしかすると今日本では「円安万歳派」にかなり有力な勢力が加わってきている、、のかもしれない。
為替レートとは通貨と通貨の交換比率であり、国家間の国力で決まります的な直感的にわかりやすい理由だけで決まる事は実はない(だから一般大衆が思う方向には進まない)。
為替レートの変動は、短期的理由・長期的理由、マクロな理由・ミクロな理由、など各々な理由が絡み合って生じるが、ミクロなレベルの極致である「同じモノが国内と海外で同じ価格にならないとおかしい」という当たり前の話(購買力平価)に長期的には落ち着くことが立証されている(らしい)。
今目の前で起こっているインバウンドの爆買い(= インバウンドへの爆売り)は、一物一価の法則から見たアンバランスに起因している、、、となると、さて今後の円の価値の推移は。。
よくわからないので、備忘録はここまでといたします。
教科書的には、カンボジアは雨期と乾期に分かれていて、11月後半〜4月後半までの乾期のうち後半3ヶ月(2、3、4月)が暑季とも呼ばれる暑い乾期期間であり、3月〜4月が最も暑い季節、、ということになっている。
で、5月にもなれば雨期の到来を告げるスコール的な雨がザッと降り始め、雨が上がった後は少し涼しくなりますよ、、というような説明をよくさせて頂いていた。
この気候周期が昨年くらいからちょっと崩れて来ている気がする。 4月が終わり5月に入って更に暑さに拍車がかかる、というような。
というわけで、筆者が「5月には涼しくなりますよ」と訳知り顔でお伝えしてしまった方々にはこの場を借りて陳謝いたします。。暑くてすみません。
一方、5月は日本ではとても過ごしやすい季節。 それを目指してというわけではなく、5月半ばのカンボジアの大型連休(シハモニ国王誕生祭)の機能停止期間を利用して1週間ほど日本出張に行ってきたのだが、滞在中にかなり新鮮で強烈なインパクトを受けた事があった。
カンボジアネタとは直接関係ないが、備忘録的に本稿にアップさせて頂こうと思います。
「中国人による『爆買い』」「インバウンド活況」などとネット記事ではよく見かけていた来日外国人の台頭inジャパンだが、今回それをまざまざと体感させて頂いた。
そろそろカンボジアでも着られる夏の装いが出並び始める頃、ということで向かったユニクロ銀座店。 混雑を回避するつもりで、以前の記憶ではガラ空きな時間帯だったはずの平日(金曜だった)夕方16:30くらいに店舗に行ってみると、
ユニクロ銀座店、レジ大行列。 日本人と思しき御客様は確認できず。 |
目視で正確な識別はできないが、ほぼ中国・台湾系な雰囲気の御客様達 |
とてもではないが並ぶ気になれず、何も買わずに撤収したが、御客ばかりか店内で「いらっしゃいませー」と声を上げている店員さんもほぼ外国人。 日本人店員はレジの内側で見られた程度。 いやここまでとは、、と衝撃を受ける。
で、諸々所用あり一泊で向かった信州某所。
「長野新幹線」が「北陸(長野経由)新幹線」と名を変えて初めて乗る形になったが、金沢まで延長した新しい線路に乗っかる事なく長野手前で下車。
北陸(長野経由)新幹線。 なかなかに走り早そうな面構え。 |
「長野新幹線」の「長野」を残したい派 vs「北陸新幹線」でいいじゃないか派 のガチバトルの結果、大人の着地点・・? |
途中立ち寄った軽井沢あたりで、心地よい涼しさのあまり林道を散策。この辺りはやや隔離感・退廃感を隠し切れない無人別荘散在地帯で、暗くなったらけっこうコワいが明るいうちは静かな散歩道、、というイメージがあった。
が、そこにも、明らかに散歩中というより物色中という空気で歩き回る彼の国の人々が。。
言葉は理解できなかったがおそらくは中国・台湾からの方々。 |
滞在したホテルにも団体様が。。総勢60名とのこと。 ビュッフェレストランは少数・日本人客とは分かれておりました。 |
他にも、滞在中にお会いした方々の言によれば、お台場の商業施設あたりもほぼ完全に「日本人 > 外国人観光客(中国・台湾・韓国が多いらしい)」となっていて、施設内には大きな「Duty Free Shop」があるらしい、など、どうやら日本は各所随所で「インバウンド勢の猛威」を体感できる(せざるを得ない)状況になっているようだ。
カンボジアに戻る際に使った中国東方航空(上海経由 プノンペン行き、筆者が愛用して久しいフライト)の成田チェックインカウンターには、大量の「爆買い」土産を運んで本土にお帰りになる方々の列が。
かなり多く目についたのは「炊飯器」。 機内にハコごと持ち来られている方もいらっしゃった。 美味しくご飯が炊ける和製炊飯器の大人気の程がうかがい知れる。
中国東方航空は、成田発中国行きの便だけ(のはず)、エコノミーの一元客であっても「1人23Kg荷物を2つまで預け入れ」可能だ。 中国人「爆買い」シフトとしか考えられない(筆者邪推)。
・・・とまあ、日本に押し寄せる「インバウンドの猛威」を体感させて頂いた貴重な経験であったわけだが、いろいろと納得・感心をもって考えさせられる事が多々あった。
まずやはり、日本は諸々が安い。 というかコスパの良さが際立っている。
とある中級クラスの居酒屋に入って改めてメニューを眺めてみると、例えばグラスワインが450円前後、小皿のおつまみが350円〜500円前後、と、まあ日本的には普通の価格帯であったわけだが、現状の円ドル為替レート(約120円/ドル)で換算してみると、軒並み3〜4米ドル代。
カンボジア(首都プノンペン)のみならず、おそらく隣国タイやベトナムでも、和食という括りで見るとかなりお得感満載の価格水準であるはずだ。
しかも味や品質、店員のキビキビ感、きっちりしたサービス対応を考えると(英語対応のみ難ありかもしれないが)、アジア諸国から来られる外国人観光客から見ると極めてお得なアメイジング・ジャパン体験なんではないだろうか。
で、更に(というか一番)感心したのは、この「インバウンドの猛威」を見事に余す事飲み込んでいる日本の有力物販・サービス業の「インバウンド対応力」のスゴさ。
ユニクロの外国人店員対応のみならず、信州のホテルあたりでもしっかり中国人スタッフ(ややたどたどしいが日本語も話せる)を用意し、完全に外国人訪問客シフトで体制を組んでいる。
免税店化など諸ルールの活用も含め、購買力的に草食化している感満々の日本人をよそに肉食系インバウンド外国人達の購買意欲を見事なまでにマネタイズしている。
つまり、「インバウンド(来日外国人)が爆買い in ジャパン」しているというより、日本のイケてる事業者達が「インバウンドに爆売り in ジャパン」しているのだ。 やるなジャパン。
円安の是非は多くの識者・賢者皆様が百家争鳴しておられ、筆者の愚考など入り込む余地は全くないが、だいたい教科書的には以下と言われる(と思う)。
「円安になると日本を支える輸出型企業はハッピー vs 海外からモノを輸入して国内販売している国内向け企業はアンハッピー」
が、上記の議論にこの「インバウンド購買力」は要素として組み込まれているのだろうか。
「円安になると、外国人がたくさん日本にインバウンドしてきてたくさんモノ・サービスを買ってくれます」という要素はあまり聞いた事がない気がする(筆者が薄学なだけかも知れない)。
確かに円安になると、海外から輸入する原材料等が高くなって、販売価格を値上げしないと国内向け企業はツラい。
が、インバウンド勢の購買力inジャパンも円安のおかげで引き上がるわけだから、彼等はその値上げを十二分に飲み込んでしまうのでは?
となると、円安は
①日本を支える輸出企業:ハッピー
②インバウンドに爆売りできる国内向け企業:ハッピー
③インバウンドを取り込めない国内向け企業:アンハッピー
という受け止められ方をするのかもしれない。
今まで、②と③はともに「円安アンハッピー」派と思われていたが、②の方はむしろ「円安ハッピー」派に転じられる可能性がある。
②、③ともに国内向け企業だが、エクセレントカンパニーがどちらに多いかというと、おそらくは②の方に違いない。
もしかすると今日本では「円安万歳派」にかなり有力な勢力が加わってきている、、のかもしれない。
為替レートとは通貨と通貨の交換比率であり、国家間の国力で決まります的な直感的にわかりやすい理由だけで決まる事は実はない(だから一般大衆が思う方向には進まない)。
為替レートの変動は、短期的理由・長期的理由、マクロな理由・ミクロな理由、など各々な理由が絡み合って生じるが、ミクロなレベルの極致である「同じモノが国内と海外で同じ価格にならないとおかしい」という当たり前の話(購買力平価)に長期的には落ち着くことが立証されている(らしい)。
今目の前で起こっているインバウンドの爆買い(= インバウンドへの爆売り)は、一物一価の法則から見たアンバランスに起因している、、、となると、さて今後の円の価値の推移は。。
よくわからないので、備忘録はここまでといたします。
0 件のコメント:
コメントを投稿