2014/09/06

新陳代謝 in プノンペン:賑わう参入、静かな撤収

先週はプノンペン、今週はバッタンバン、で(事前に想定はされていた)怒濤のような業務の嵐だったが、何とか乗り切ったような気がする。 まだ余波はいろいろと残ってはいるけれど。

・・そういえば本ブログでは弊社JCGroupの事業についても書く事になっているのだが、ブログを書く事自体を自分自身の頭の切り替えに活用してしまっている(事前に想定していなかった効能・・)関係で、どうしても仕事と関係ない内容が多くなってしまう。 

実際に書き始めてみないと自分が何を書いてしまうのかわからないものだ(筆者だけ?)・・と妙な得心をしつつ、今日も酔った勢いで業務外の話。
(日付が変わってのブログ投稿となったが、本稿での今日=9月5日)



2週間ぶりにふと周りを見渡してみると、いろいろと示唆深い事象が起こっている。

今日のお昼はプノンペンの本格寿司屋「海宝丸」。 
今年3月にオープンし、1ランク上の味・品質を実現した高級店として開店当初は結構話題になった。 

が、残念ながら9月7日をもって閉店とのことで、今日は看取りランチ。 

全くの部外者なので看取らせて頂くご縁もゆかりも何もないのだが、プノンペンの和食の次元を1つ上げてくれたお店として印象深かったので勝手にお伺いした。


ランチメニューの握り寿司Aセット。ちなみにBセットはない。

初めて座ったカウンター。 カンボジア人スタッフが職人風に何かしていたが、握っているのか洗い物なのか座席からはよく見えず。

ちなみに先月は、確か昨年12月あたりにオープンした日系うどん店「絆うどん」も閉店し、最終日に看取りランチをしてきたばかり。 
ちらもオープン当初からいろいろと話題となり、ご苦労もされたかと思う(こちらも部外者なので拝察させて頂くのみだが)。


最終日に伺ったので用意できないメニューが多く、最終的には基本に立ち返ってかけうどん。

最終日の「絆うどん」店内。 何気なく寂しげな気がするのはきっと気のせい。


テレビで何気なしによく見かけていた芸能人が、何気なくしれっとテレビに出なくなると、いなくなった事にすら視聴者の誰も気付かない、、、とセンスない例えで恐縮だが、威勢のよい進出劇で活性化している(ように見える)カンボジアでも、見えない(というか皆が気付かない)所では静かな退出劇が意外と頻繁に起こっている。

日本式カレー専門店(その後ケーキ屋になり、その後撤収)、リバーサイドにあったお好み焼き店、繁華街にあった混ぜ蕎麦の店、上記のうどん屋さんにお寿司屋さん、、、等々。  

新しく出来た物に気付くのは簡単だが、なくなった物を思い出すのは難しい。 
パッと思い出したものだけ列挙したが、他にもだいぶあるはずだし、これからもいろいろと続くような気もする。


うどん屋さんは開店から1年弱(たぶん)、お寿司屋さんは約半年。
各々やむにやまれぬご事情によるものと拝察されるが、一般論として見るとやはりお店を構える(≒ 固定費がかさむ)ケースは勝負の分かれ目が来るのが早い。 

一方、個人もしくは少人数チームでスモールスタートできるタイプの事業の場合、だいたい2年〜3年目が1つの分水嶺だ(筆者私見)。

1年目は、スタートした高揚感と熱気でとりあえず突っ走る事ができる。

2年目くらいからやや落ち着き始めて「あれ?、意外と思った通りにいかない」と感じる事が増えて来てくる(そのギャップが目に付くようになってくる)。

3年目くらいには、1つ1つは小さかったはずの予定と現実とのギャップが、チリも積もれば山の例えそのままに重く大きくなっていて、同時に気力・体力ともに疲弊している自分自身に気がついてしまう。 

本来フルマラソンを走るような事業経営ロードを800m走くらいのペースで走り続ければならないから、疲弊するのは当然だ。
いい結果が生まれていればランナーズハイは継続できるが、夢を見られる材料が見当たらない中で走り続けるには尋常ではない精神力(もしくは外圧的な強制力)か 天然天性のマエムキ資質が必要だ。 

4年目以降になって残っている事業(というかヒト)は、何らか「続けられる理由」を自分なりに確立できているケースが多い(気がする)。 
家族に迷惑かけない程度(かそれ以上)に稼ぎ始めたか、そもそも日本に全く別の稼いでる本業(金のなる木)があるか、優しい&懐の深い足長おじさんに出会えたか、ハイになれるステキな夢を継続摂取する術を体得したか、etc、その理由は様々だ。  

ちなみに撤収時も静かだが、安定以上に稼ぎ出した事業(というかヒト)も静かになる傾向がある。
ヒトは失敗した時も成功した時も他人に言いたくなくなるものらしい。 そのどちらかに帰着する途中過程で、ついつい賑やかになりがちなのは、営業・広告といった対外周知活動的な理由の他に、むしろ自分自身に言い聞かす事による自力アドレナリン醸成努力も必要になってくるからだ(たぶん)。

静かな撤収ケースの数々、、の裏には、にぎやなか誕生話や復活話も目白押し。

プノンペンの某サービスアパートメントの地上階でレストランを任されていた方々が独立(たぶん)して8月にオープンした新和食レストラン「DASHI」は、プノンペンの和食レベルの次元をまた1つ上げた味と品質の和食を提供、早くも評判を呼んでいるらしい。


本当に美味かった「焼き秋刀魚の釜飯」@DASHI。 7ドル。


さらに今夜、新たにプノンペン中心地にオープンした高級和食店「YUZU」のグランドオープンにご招待頂いた、感謝。 
妙に長かった(?)ソフトオープン期間に何度か寄らせて頂いたが、筆者的には結構好きなお店である。 


グランドオープニング・セレモニーでまさかのマグロ解体ショー。プノンペンで見られるとは。

マグロ尽くしをホントに無料で大盤振る舞い。 写真は解体したてのマグロの炙り。。


ボンケンコンの新生「すぎたつ」バッタンバンの餃子の名店など、一度閉店したものの見事に復活を遂げてくれた嬉しいお店もある。

(筆者的には)皆いいお店だと思うので、ぜひ末永く続いてほしい本当に。 
微力な1ファンにすぎない筆者としては、極力足繁く通わせて頂くくらいしかできる事はないが。

いったん店仕舞いした人々がプノンペンで再起して別業態で開業するケースも散見されるプノンペン。 誕生、撤収、復活、と、何か輪廻転生みたいな状況が当面続きそうだ。

その明暗を内情と共に垣間みられるのもプノンペンにいる面白味の1つ、と言えなくもない。 何にせよ、いいお店が末永く繁盛してくれるのを祈る(&通う)のみである。


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