2015/03/26

「アジア経営者ビジネスサミット2015」で感じた「風」のお話

前回ブログ更新して気がついたら15日近く経過している。

今月は2稿のみのアップとなりそうな本ブログ。 先に仕上げるべき某原稿がなかなか上がらず、ようやく今日初稿提出できたから、、というのが主たる言い訳である。

ようやくさて何か書こうかと思える状況になって、改めて今月を振り返ってみると(なお今月まだ終わってないし、重要事項がてんこ盛りで残っているが)、いろいろあったがブロクで書くのに適さない事が極めて多く、、、書けるとすれば今月14日に開催された「アジア経営者ビジネスサミット2015」のてん末くらいか。

サミットの趣旨や概要など詳細(に興味がおありの方)は上記のリンク先をご参照願いたい。

基調講演、各種対談や国別セッションに参加できるスタンダードチケットが15,000円、加えてパーティに参加できるプレミアチケットが25,000円、という極めてハイエンドなイベントで、しかも何かと忙しい年度末3月半ばの平日火曜日の開催にもかかわらず、2,000人近い人数を集客できるのだから、さすが大したものである。

なお上記来場人数にはアジア11カ国からの来賓・講師含む92名もカウントされており、有難い事に筆者もその92名のうちの1名fromカンボジアであった。

来賓扱い頂ける器にはまだまだ遠い筆者的には、このハイエンドなお祭りの末席に加えて頂くにあたり、チケット購入免除の代わりに一汗かかないわけにはいかず、国別講演カンボジア・セッションの司会兼講演を担当させて頂いた(身に余る光栄に存じております)。

大物系諸先輩方による有難い基調講演(午前の部)は、限られた東京出張の時間をフル活用して業務に充てざるを得ない零細企業の悲しさで、残念ながら出席&拝聴かなわず、自分が汗かく担当セッション(午後の部)と、ありがたい事に講師に参加権が割り当てられているレセプションパーティ(夜の部)に参加させて頂いた。


カンボジア・セッションの司会兼先鋒講演、という事でこんなエラそうなタイトルでお話させて頂いてしまった筆者。カンボジア在住諸先輩方からは「片腹痛いわ」と失笑を買ってしまうであろう程度の小話である。

午後の部のカンボジア・セッションでは、講演から質疑応答形式のパネルディスカッション司会まで担当させて頂いたが、来席頂いた方々からはかなり具体的かつ実務的な質問が相次いだ。 


パネルディスカッションに参席頂いた株式会社デリスの井土社長に撮って頂いた筆者講演模様。ありがとうございます。 ネット記事で使われた写真(後述)よりこっちの方が筆者的には断然・・。

卒直な所感として、「いつかアジア進出したい」と考えている方々よりは、「すでにアジア進出している、もしくはすでに具体的に動き出している」参席者の方々が多かったように思う。 


同時刻に同時進行で他有望アジア各国のセッションが開催される中、カンボジアを選んで頂いたありがたい来場者皆様。 おかげさまでセッション会場はほぼ満席。


ただ、講演やパネルディスカッションを通じて何となく感じた事は、まあ当たり前の事ではあるが、やはりどの日本企業も「これから風が吹きそうなASEANにそろそろ乗り出してみないと、なにかチャンスを見逃すのではないか」というトーンである事。

2年前に行われた当サミット第1回(今回は第2回目)の時は、まだまだ様子見もしくは事前情報収集の段階の参席者が多かったように感じられた(ちなみに前回もカンボジアセッションで講演させて頂きました、感謝)。

今回は具体的な質疑応答が多かったが(とはいえ一部の参席者からだが)、それはASEANに吹く「風」が諸報道や既存進出企業からの情報でよりリアルに感じられ始めたから、だと思われる。


夜の部、レセプションパーティ。ちなみに会場は東京プリンスパークタワー。2,000人規模の集客だけに、やはり人数は圧巻。

新しい市場や業界が創出され、そこに多くの市場・業界参加者が生まれ、やがて大きな商流が産み出される。 
その胎動に関与する人々は、その市場や業界を創出する人(風を起す人)と、その創出を事前に察知して先回りする人(風を読む人)と、創出された市場・業界に殺到する人(風を追う人)、の3タイプに分かれる。 
あくまで筆者のおぼろげに抱いているイメージによる分類にすぎないが。


主催者であるHIS澤田会長のご挨拶@パーティ。長崎ハウステンボス立て直しやモンゴル銀行業など数々の武勇伝をお持ちで、サミット集客規模の大きさからもその影響力は伺い知れる所。


例えばこのサミットの主催者や看板基調講演に立たれる方々は、筆者分類的には「風を起す人」達だ。 他にも例えばスティーブ・ジョブス氏や孫正義氏などは、誰にでもそれと分かる「風を起す側」の偉人達である。


この手の催しには必須とも言える樽酒鏡開き。 この後振る舞われたこの樽酒が意外な程に美味しかったのがかなり印象に残った記憶の1つ。


一方、このサミットの国別セッション講演者になるようなアジア各国の経営者達(の多く)は、おそらくは「風を読む人」達である。 筆者もカンボジアで起業してもう6年が経過しているが、なんらかの「風の予感」を感じて自分自身をその予感に張っているわけだ。


高市早苗総務大臣のスピーチ@パーティ。 
さすがの大臣スピーチの後はサミット主催幹部が最敬礼なご挨拶

そして、今回のような催しにハイエンドな参加料を払ってでも来場される方々は、その動きがかなり早い方とは言え、やはり「風を追う人」達なんだと思われる。

さすがのパーティお食事メニュー(1)
さすがのパーティお食事メニュー(2)


当然、是非を問うような話では全くないが、今回のような催しに参加すると、筆者が何となく漠然と抱いているこの「風」分類について、実際の参加人数からリアルな分布比率を感じてしまい、何とも言えない気持ちにさせられる。

看板基調講演(2、3名)、アジア各国来賓・講演者(92名)、全体参加者(約2,000名)。まあ多分そういう比率である。

久しぶりに何とも言えない気分だったせいか、普段あまりならないミーハーモードになってみたりもしてみたり。
株式会社ニトリホールディングス似鳥代表取締役社長と筆者@ミーハーモード。 撮影の際のかけ声は当然「ニトリのニッ♩」


Klab株式会社真田代表取締役CEOと筆者@ミーハーモード。 撮影の際のかけ声はここでも当然「ニトリのニッ♩」

筆者がなんとかく抱いているこのビジネスパーソンの「風」分類。 時と場合と気分によっては「波」分類になるときもある。
筆者はサーフィンなど全くできない身であるが、イメージだけで言うと「波が来る」と感じて先行パドリングし凪の沖でじっと波を待っている感じ。 アセアン新興国に身を置き動き回って疲れ果てた夜などに、たまにふと感じる心境である。


自分が何となく感じている「風の予感」が具体的に何なのか、そして果たして少しでもその「風を起せる」側に立つ事ができるのか。 
目の前の日常業務があまりに目まぐるし過ぎる、、という事は何の言い訳にもならないので、たまにその「風の予感」を見つめ直してみないといけないな、、と感じる今日この頃。


・・・たまにはこういうとりとめのない話を備忘録的に書いておくのも悪くない、、気がしないでもない。 たまに読み返す事を思い出せれば、ではあるが。


と、最後にまた筆者個人的記念となる話の備忘録だが、この「アジア経営者ビジネスサミット2015」でなぜかカンボジア・セッションだけ(たぶん)、その内容がYahoo!ニュースのヘッドラインに掲載された。 

もう二度とない思い出になるかもしれないので本稿にリンクを張っておこうと思う。
風を起せる側に立てたら、また出る機会もある・・かもしれないw

主催関係者・来賓・講師の全体写真。かけ声は当然「ニトリのニッ♩」。筆者も一応混ざっています。


2015/03/12

北の国からinカンボジア2015 : 北朝鮮レストラン in カンボジア

2月26日の前回ブログからけっこう時間が経ってしまった今日は3月12日。 

今年の本ブログは短く刻んで発信していく方針、と高らかに掲げた(筆者の心の中で)わりに、刻むどころか音信不通になってしまった丸2週間。

何がそんなに忙しかったのか、、、久しぶりに予定表を振り返ってみると、確かにいろいろあった。
天王山超えが3つくらいあった感じ。 まあ、すべてなんとか首の皮1枚つながって いい形で登頂&下山できたのでよしとする。 ちなみに明後日あたりからまた天王山の大群が峰を連ねて押し寄せてきているのが見えるような気がするが、とりあえず焦点をぼやかして見えていない事とする。

とはいえ、今までも筆者レベルの零細企業経営者にはエベレスト級に見えるプチ天王山がほぼ毎月のように波状攻撃をかけてきていた、、にも関わらず、身の周りに起こる些事をクドくブログにアップして自己満足にひたる事は続けていた。

が、この2週間ほどはぱったりそれが出来なかった。 

理由は明確で、これは関係者には口が裂けても言えないが、来週前半にあるちょっと大きなセミナーの講演プレゼンネタや、第一次締め切りが何故か同じタイミングにある某誌向けの特集記事の原稿が、ほぼ全く皆無に近い状況で手つかずだからだ。  

それらがほぼ全く皆無に近い状況で手つかずな状況にもかかわらず、誰からも求められていないブロクを書いてる暇があるのか、、と自問自答していたわけである。

とはいえ、自問自答を繰り返したとしても、プレゼンや記事が前に進むわけでもなく、むしろどうでもいいブログあたりを気楽に書いた後の方が、その勢いでどうでもよくないプレゼンや記事原稿も進むのではないか、、とふと思いなおし、久しぶりに思いつく事を身近なネタで書いてみることにした。


最近の身近なネタとしては、つい先日、懇意にさせて頂いているプノンペン老舗企業の経営陣の方々からお招きを受け、久しぶりに「平壌冷麺館」に行く機会があった。

「平壌冷麺館」とは、その店名が掲げる都市の名前が指し示すとおり、日本のお隣の社会主義独裁国である北朝鮮が経営する国営レストラン、通称「北レス」である。


「北レス」ネタとしては過去3回にわたって本稿でクドい話をご紹介した事があるが、今日はまったくそういうクドい話ではなく、ただひたすら感心した話。

この「平壌冷麺館」は在住者にもリピーターが多く観光客の評価も常時高い、プノンペンで訪れるべき随一のスポットと称する方々もおられるほどの大人気店である。
いまや(確か)プノンペンだけで5店舗ほどに増殖した「北レス」の中でも、その集客力は断トツの安定感をキープしている、はずだ。

1年以上前になる前回訪問時(もその前も)店内はほぼ満席だったし、先日行った際も、これだけ飲食店オプションが増殖したプノンペンにあって、8〜9割方の席が埋まっていたから、本当に大したものである。

で、19時くらいにお伺いして食事やお酒を楽しみつつ、20時からはメインイベントである北朝鮮美女集団による音楽・踊りのパフォーマンス。


・・で、感心したのは、これだけの人気を安定的に博していながら、偉大なるマンネリ的な基本はしっかり残しつつ、新たな取組みや世代交代などをしっかりと取り入れていることだ。


昔はいなかったバイオリン弾き、けっこうなレベル(たぶん)。


朝鮮の伝統的な楽器「カヤグム」の演奏。 弾き手は新世代。


新しい世代が先輩達の跡を引き継いでパフォーマンスを披露しながら、全体としても新しいスタイルをいろいろと取り入れている。



写真だと分かりづらいが、まさかのタップダンス by 北の踊り子達

写真だと分かりづらいが、まさかの韓流K-Pop by 北の踊り子達



当然、王道パフォーマンスはしっかりと残り、安定かつ高品質なワザを披露。

引き継げる新世代が果たしているのか、最強の円舞inプノンペン

引き継げる新世代が果たしているのか、最強のドラマーinプノンペン


で、一昔前までは究極のツンデレ対応だった北の美女達のおもてなしも、いまや御客様との交流重視スタイルへしっかりとシフトチェンジ。

こんなのあったっけ、ハピバ対応


こんなのあったっけ、パフォーマンス後の全体撮影 with スマイル



以前に比べ、全体的にサービスが柔和かつ近距離となった気がする。 以前は一定の距離感と節度を保っていた2次会カラオケ(レストラン2階)でも、ノリや距離感にかつてないキャピタライズ感を感じてしまうのは筆者が資本主義に毒されすぎているせいに違いない。

宴のあと、秘密の小部屋(?)でのカラオケ。 
日本人♂とノリノリでデュエットする北の美女が選んだ曲は松田聖子(蒼い珊瑚礁)。


4,000Kmも離れた異国で4、5年もキャピタリスト達を相手に接客サービスしていれば(任期は通常3年のはずだが、なぜか留任が多い当店)、汚れた俗世にある程度浸食される事は回避しようもないはずだ。

かつまあ、祖国の為にしっかりと外貨を稼いで送金しているわけだから、かの将軍様も日本帝国主義の末裔と日本歌謡曲をノリノリデュエットするくらいは軽くお目こぼしスルーして下さるに違いない。  


まあ、今日は単純に、やはり人気店は常に変化や挑戦を怠らないんだな、、、と素直に感心した話をまとめてみました。


そもそも「北レス」って何なの??、、と深堀りして覗き込みたいレアな方々には、お気に召すかどうかわからないが以下のクドい話もご参考まで。








・・・さて、プレゼンと記事原稿を、週末までになんとかします。